美の特攻隊

てのひら小説

2013-11-10から1日間の記事一覧

サド侯爵夫人

永すぎた春

秋雨

指先から指先へ、綱渡りの危うさで近づいては遠ざかる。 まどろむ皮膜のむこうには秋雨が聞こえている。散漫な意識の陰りは湿気ることなく、蒙昧なままの情況を伝えようとしているのだろうか。雨音は何故かしら乾いた響きを持っていた。 いつの頃からか私は…

宴のあと