美の特攻隊

てのひら小説

2014-12-11から1日間の記事一覧

まちの灯り

冬の宵 かじかむ想い ふれる暖

ペルソナ〜1

その朝も残暑のきびしさを予感させる日差しであった。いつものよう九時過ぎに目覚めた深沢久道へ最初に届けられたのは、聞きなれない名前の人から電話がと云う、妻のどこか慌ただし気な一声だった。「誰だろう、電話で起こされるのもそうないからな」たしか…