秋風が静かに吹いてゆく夢の波間をさまよった。どんよりした念いから逃げ去ることは無理であったが、寝入り際に遠のく旋律へとすべてを沈みこませる滑らかさのお陰で悪夢に苛まれず、意識は薄明のなかでなかば好個な書物を読んでいるようなぼんやりした感覚…
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