化粧5

未完成の人形を彷彿とさせる変容が引き起こすであろう美代の幼心は、当然のなりゆきとして本人の思惑から離れてしまい、戯れで造りあげられたとしても息をのむくらい崇高な芳香を漂わせていた。 内面まで美神が乗り移ったかの気高さをまとった様相は、つい先ほどのはにかみを面にあらわしていた少女を、虚ろなまで透明度あ…