化粧10

人知れない物陰に佇んだときに感じとるような、たおやかな気配にくるまれている。 微風がそよいだと感じたけれども、たぶんそれは目覚めが引き起こした小さな吐息に思えて、そのささやきに似た声音で誘われるまま玲瓏とした調べに酔いしれるよう、没我の境地をさまようこころを保ってられるのは、今日が日曜日か祭日の朝で…