美の特攻隊

てのひら小説

2014-02-28から1日間の記事一覧

ちび六危機一髪

うとうととろとろとろけるようなねむりのせかいにいたはずなのでした。 どうしてでしょう、ふっと目がさめてしまったのです。ふろばのせんめんだいのすみっこできゅっと足をまるめてねむっていたのです。 しんでしまったと思いましたか。いいえ、ちび六はと…

ゆびにんぎょう

夜霧のちび六

きょうもちび六はげんきにあちこち動きまわっています。 あちこちといってもこのいえの中だけですから、けっこうおなじところをいったりきたりの、かくれてみたり飛びでてみたり、ふわりとちゅうになげだされたように感じたりしているだけなのですが、あさと…

ちび六の冒険

明るみと呼ぶには似つかわしくない場所、けれども明かりが必要とされる日々のありきたりな、気にとめることなんてほとんどないところ、例えば玄関の片隅、寝室へと向かう階段の陰、そして寝室そのもの、醸し出されるのは柔らかな吸収力を秘めており、太陽光…