美の特攻隊

てのひら小説

雑記

夜のインスタントラーメン

久しく堪えてきました夜食、しかし晩秋の深夜の孤独に対して見合ってくれるのは、やはり、インスタントラーメンであって、カップ麺じゃありません。昭和スタイルの袋麺であります。そういった数ある種類のなかでも定番が台所の隅っこに眠っているのは郷愁そ…

夢の記譜法 〜 三島由紀夫とジャン・ジュネ

夢見のもたらす残像に、奇妙なまでの郷愁がたなびいているのは、いつものことであって、ある種、哀切な感情が大きく内包されたままこちら側に、決して乱雑でも無謀でもなく、まるで風の便りであるかのようにそっと運ばれてくるのも、日常と呼び習わされる中…

Paul Weller

最近、ロック界で噂のザ・ストライプスですが、平均年齢17歳とは思えない堂に入った演奏ぶりは圧巻で、当たり前だけど、若さみなぎる疾走感は素晴らしい。 特に目新しい音楽性を有しているわけでもないのに、ビンビン伝わってくるものがあります。 R&Bのつ…

Vashti Bunyan

ヴァシュティ・バニヤン。英国フォークの至宝。 幻のデビューアルバム「Just Another DiamondDay 」1970年を録音した直後、まさに隠遁。 ジャケットから浮き出たごとく馬車で田舎へ旅立ったという伝説をわたしは素直に信じております。 音楽シーンから遠ざか…

夢の情景

わたしはほぼ毎夜、夢を見ます。 村上春樹氏は「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」と、語っていますね。なかなか言えそうで言えない言葉だと思いました。 夢の解釈やお告げはさておき、今日はよりすぐりの夢のお話をしてみましょう。 なんて、ひとの夢…

おやすみ

静かね、もう雨はやんだのかしら。 風の音もしない。まど開けてみようか。あら、どうして、そう、じゃあ開けない。 過ぎ去ったから、いいの。 ちゃんと答えて。わかったわ、そうね、明日はきっといい天気になるわね。 夜はいつものように張りつめた糸をあや…

さざなみ

目覚めは自在だった。 深くもなく浅くもない川辺の流れに浮かび過ぎ去る一枚の落ち葉のように。 水流は清く感じられ、少なくとも悪意をはらむ水質ではないという奇妙な感覚が、それこそ一葉に似た軽さで想起される。 所詮、眠りたい時に布団にもぐり、必要加…

サトリ

無我、、無我、、無我の境地でガムをかんでいたら、ついでに舌もかんでしまった。 数日まえに買ったクロレッツです。 久しぶりのガムだったので最初はどん欲にかみかみしていたが、そのうち惰性になり、無我に至ったのでした。 うっすら血がにじみ「ちぇっ」…

ヒビキ

先日のワン公ではありません。 こいつはある神社のわきに建つ物置きらしき暗がりにひそんでおりました。 ひそんでいたと言うのは勝手な見方で飼われていたと思われます。首輪で繋がれてますしねえ。 こいつと呼んだのは他でもありません。 にこやかな笑みを…

彼岸花

今年は例年とおり、あちこちに朱の花弁が見られますね。 陽光を浴び渇いた風になびく風情もよろしいが、夜気を吸い込み、闇を照らしだす怪しさはまた格別。 夜道の気温がぐっと下がるというもの。 特に線路きわへ咲き乱れるさまは旅を欲してやまない、もの寂…

間合い

ある日のこと散歩していたらワン公と目があってしまいました。 こちらは見上げる位置ですね。おとなしそうだったので立ち止まり笑顔を投げかけました。 反応がない。 首だけしか見えないのでジャンプしてみたけど、どうにも届きません。 いえ実際には見えた…

早秋

夏の暑さも過ぎ去って、連休も終わりですね。来月は体育の日。 各地で紅葉が始まりだす時節です。 明日からまた出勤、通学の方が多いことでしょう。 この連休は完全引きこもりでしたね。そういや先週も台風でそうだった。 お陰でブログを通じ様々な人たちと…