美の特攻隊

てのひら小説

2013-10-29から1日間の記事一覧

滑走

名画座

雑踏からはぐれた感情は置き忘れられてしまい、すでにその光景の中へと包まれていた。 都会の夕陽を背に十年以上を経てその空間に佇んでいる。 胸いっぱいにひろがった得体の知れない気持ちは、ときの推移に抗わず、一定の場所に立ち戻るために、滑走路のう…

イシキ