美の特攻隊

てのひら小説

2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

相貌

宇宙へ

ささやき

作用

レッツダンス

しっぽ

サトリ

無我、、無我、、無我の境地でガムをかんでいたら、ついでに舌もかんでしまった。 数日まえに買ったクロレッツです。 久しぶりのガムだったので最初はどん欲にかみかみしていたが、そのうち惰性になり、無我に至ったのでした。 うっすら血がにじみ「ちぇっ」…

日曜

陰影礼讃

さようなら

惜別

「暮田くん、、、暮田くん」 そうくり返された声が自分を揺すぶっていると知るまで、いえ知ったあとでさえ、次第にかき消えてしまう余波は何故かしら、空耳にも似た微かな実感でしかありません。 春休みをまえにして先生より手渡される通信簿にまごついてい…

ほのか

ヒビキ

先日のワン公ではありません。 こいつはある神社のわきに建つ物置きらしき暗がりにひそんでおりました。 ひそんでいたと言うのは勝手な見方で飼われていたと思われます。首輪で繋がれてますしねえ。 こいつと呼んだのは他でもありません。 にこやかな笑みを…

ジカン

異郷

鉄橋から来た少年

社会人になった夏のこと、そう記憶しているのは初々しくも溌剌とした心境と燃え上がった太陽が互いに認め合っていたという強引な解釈なんかではない。あの日の光景を振り返れば、自ずと勤務先の会社の窓ガラスに張りついた天候がまず一番にまぶた焼きつけら…

初恋

冬の空をよそよそしく感じていたのは、日の光とそぐわない冷たい北風のせいだったようです。 情熱的な蒼穹に躍らされた夏の日々から随分へだてられた気がするのも、やはり肌寒さが身にしみてしまい、折角の晴天はどこか取り澄ました高さで見おろしていると覚…

にゅうめん

静夫が十歳になったばかりの秋でした。 「明日から親戚の子をしばらく家であずかることになったから」と、いつもとは違った目つきで母親から聞かされたとき、みぞおちが急に熱くなってしまって、しかし学校でよく起こす苦痛はともなっていなかったので、胸も…

静寂

彼岸花

今年は例年とおり、あちこちに朱の花弁が見られますね。 陽光を浴び渇いた風になびく風情もよろしいが、夜気を吸い込み、闇を照らしだす怪しさはまた格別。 夜道の気温がぐっと下がるというもの。 特に線路きわへ咲き乱れるさまは旅を欲してやまない、もの寂…

ポゼッション

銀河鉄道の夜

いざない

間合い

ある日のこと散歩していたらワン公と目があってしまいました。 こちらは見上げる位置ですね。おとなしそうだったので立ち止まり笑顔を投げかけました。 反応がない。 首だけしか見えないのでジャンプしてみたけど、どうにも届きません。 いえ実際には見えた…

早秋

夏の暑さも過ぎ去って、連休も終わりですね。来月は体育の日。 各地で紅葉が始まりだす時節です。 明日からまた出勤、通学の方が多いことでしょう。 この連休は完全引きこもりでしたね。そういや先週も台風でそうだった。 お陰でブログを通じ様々な人たちと…

恋の罪

秘密指令

もの想い

悪魔払い

あれは梅雨の明けきらない蒸し暑い日のことだった。青みが押し殺されている曇天を見上げているうちに、反対に上空から見下ろされてる気がしてきて、空恐ろしさを覚えてしまった。ああいう時分は空想の産物が晩飯のおかずに紛れこんでみてもとくに深く考えこ…

休日